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ブリヂストン RP9 購入者レビュー

RP9はいいぞ



本記事のざっくりまとめ
・マッシブとスマートの調和
・高剛性ゆえのかかりの良さとロスの無い高い推進性
・軽量化の餌食
・バランスの良さ=安心感



 RP9はブリヂストンサイクル(株)が2021年に発売したハイエンドディスクロードであり、シマノ新型DURA-ACEを搭載したオールラウンドバイクである。
 RP9の注目度は高く、公式発表ではSNSでも話題になっていた。男子ロードレースU23においてチームブリヂストンサイクリング兒島直樹選手が本バイクで優勝したことやベスト日本バイシクル・オブ・ ザ・イヤー2022を受賞しているなどいい話題を欠かない。
 現在では様々なメディア媒体でインプレッションされている。しかし、購入して様々なシチュエーションで使ってみてわかるRP9の特徴や良さは少ないと感じた。そこで、今までにバイクパッキングツーリングやヒルクライム、ワンデーツーリングで使用してきた経験から私なりのレビューで少しでもRP9の魅力が伝わると嬉しい。




・マシンスペック
フレームサイズ:490
コンポーネント:9270 DURA-ACE
サドル:fabric ELITE Line shallow
ペダル:PD-R9100 DURA-ACE ホイール:FULCRUM 2021 RACING ZERO CMPTZN DB CUSTOM RED SPOKE 2WAY-FIT F/R WHEEL SET
タイヤ:BRIDGESTONE EXTENZA R1X 700×25C
その他は初期変更なし






1, マッシブとスマートの調和

実際に見て印象深いのはヘッド付近のボリューム感だ。
一番初めに違和感を覚えたが、嫌なものではなくカッコいいと痺れた。
写真や映像ではわかりにくいのが残念である。


一方でシートステーやシートチューブあたりはスマートだ。
ホースやワイヤーが全く見えない為すっきりとした印象になる。
また、DURA-ACEとの色調とマッチし統一感があってよい。




こうして改めて全体を眺めると人の体系でいうきれいな逆三角のような印象を持つのでスタイルが良くてカッコいい(自慢)。
一見するとDOGMAやVENGEのようなエッセンスを感じるが、クセがなく自然な形にしかしそれでいて特別感のある上質な仕上がりを感じる。
見ていてうっとりするバイク。ビールがおいしくなる。




2, 高剛性ゆえのかかりの良さとロスの少ない高い推進性

 RP9は素材であるカーボンシートの東レT1100を使用し高剛性と軽量を達成している。また、トラックバイクで培った技術を生かし随所にその工夫がみられる。
他のインプレッションでもトラクションをかけるとトラックバイクのようだということもあるようにリアやBBの剛性の高さがうかがえる。
山でも速い!?ブリヂストンアンカー「RP9」を実走インプレッション - YouTube
確かにこれには私も同感であり、漕ぎだしの軽さは重量だけではなく駆動に関わるBBやリア三角の剛性が高いのであろう。それはレーシングゼロだからというのも無きにしも非ず (リムハイトの高いホイールを履くことになるだろうから自然とそう感じるかもしれない。)


裏を返せば地面からの衝撃や振動も同様に伝えるということだ。
ギャップに突っ込んでしまったときにはかなりの衝撃で、そういうことかと悟った。
なので、コンフォートバイクからはある意味外れた存在である。


だが、乗っていて不快と言われるとそんなことは無い。
むしろこの程度で済んでいるのに、何故力の入力に関してはこんなに変形しないのかと疑問に思うほど、乗り手へのダメージを軽減していると感じた。
やはり、バランスの優れたブリヂストンさすがといったところか。



3, 軽量化の餌食

完成車重量は6.8kg (ペダルなし)となっておりオールラウンドバイクとしては妥当な重量である。


しかし、完成車のパーツには異様に重たいものがついている


例えばステムはオリジナルのアルミだが、これが結構重たい。
その為、ポジションが出てしまえばハンドルステム一体型ハンドルにしてしまうと車体上部で100g程度軽量化できてしまう。動画で高岡さんが一体型ハンドルに変えている理由かもしれない。RP9と新型デュラエースを、最強レーサー高岡亮寛が衝撃レビュー! - YouTube


こういったものが随所にある。
ステム、シートポストのやぐら、スルーアクスル、フロントディスクローター、サドル、各部ねじ
一方で専用シートポストはめっちゃ軽い。スペック表にはT1100と記載があることからその軽量性がうなづける。
自己責任ではあるが、これらを軽量パーツに置換すること約200gの軽量化が見込まれる。


次はホイール
完成車付属ホイールのDT SWISS ARC1100 DICUT 50は1472gであることから、ハイトを下げて軽量に振ることもできる。
例えばシマノ WH-9270-C36は1154gであることから、300gの軽量化を達成できる。
また、チューブレス化によりチューブ重量分軽くなるので100gの軽量化が可能である。
トータルで600g近くの軽量化によりペダルをPD-R9100 DURA-ACE(228g)と仮定して車重(ペダル込み)6.8kgを大きく下回ることができそうだ。




4, バランスの良さ=安心感

 上述のように振動については固めではあるものの快適さを持ち合わせている。
また、コーナリングもきれいにライントレースができることから、オフセットやヘッド角、ホイールベースのジオメトリが乗り手にとって使いやすいアレンジがされている。ここはブリヂストンサイクルらしさがとても出ていたと感じた。
ヘッド長がVENGEやDOGMAと比べ短いにもかかわらずコーナー安定性が高いのはそういった理由だろう。


サドルのボルト二本締めやスペーサーなど整備性も高く調整しやすいのも好印象であった。
驚いたのはシートポストとフレームの具合がいいのか、隙間なくはまっていた。
フレームとの接地面積を上げて余計な負荷をかけずに全体を支えている為、折れそうもなく安心する。


フレームの形状からくる空力性能の高さを実感したのは35km/h以上の巡航時や強い向い風や横風を受けた時だった。
特にフレームに当たった空気が「するり」と抜けていく感覚が車体を安定させ、乗り手が無駄な力を使わくてよいというメリットがある。つくづくよく練られたいい自転車だと感心した。



そういった様々な場面におけるバランスの良さが安心感へと変わり、乗っていて気持ちよくもあり心に余裕ができる。
レースシーンだけで使うにはもったいない、様々なシチュエーションのあるサイクリングでこそ真価を発揮する正にオールラウンドバイクだと私は確信している。



RP9はいいぞ

RP9はアマチュアの自分でもレーシングバイクとして高い次元にあることが分かるほど完成度の高いバイクであると結論付けた。
白黒という無難なカラーでありながら逞しさとスマートさを兼ね備えた見た目であり、高い剛性でシャキッと心地よく走るRP9は私にとって至高の自転車である。


仕様がレース用だが、私はツーリングにおいても巡航速度の向上やストレスフリーな電動変速ディスクブレーキの恩恵を受けて積極的に使いたいと思った。現にアメリカでの相棒にはRP9を選択したほどだ。


RP9は2020年代ハイエンドモデルのスタンダードであるため、機会があれば是非手にしてみるといい。可能であればDURA-ACEを勧める。見た目や重量は犠牲にできない。


なるべく早い安定生産を願って終わりにします。




以下、私のRP9が移っている記事と動画
是非ご覧ください!



神楽坂つむりさんとのツーリング


けんたさんと渋峠にいった動画

関東一の絶景峠をロードバイクで登ったらおかしなレベルのスケール感だった…

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