「最近、乗ってる?」

自転車クソブログ

研究者のステップアップ術(我流)

ポスドク3年目にしていろいろ思うところがあるので、いったんまとめました。
あくまで私の経験からでしかありませんが、ポスドク生活の一般論についてはほかのブログを見てください。

手で動かす実験が好きで得意な人には刺さるように書きました。



ざっくり本記事をまとめると
・多くの技術を自分のものにする
・研究の視野を広げ、深みや幅を持たせていい論文を書く
・企業や研究機関から求められる貴重な人材になる




多くの技術を自分のものにする

生物学では手を使った実験をすることが多い。
計算科学を使った分野も存在するが、圧倒的に歴史や手法の多さではwetが勝る。


研究者になりたい、あるいは目指す人は手先が器用な人は向いている
また、それに伴い集中力を持続できるのも大切だ。


分野によって偏りはあるが、自分の手で一つの間違いも侵さずに適切に操作しなければリーズナブルな結果は出ない。(ここでいうリーズナブルは仮説通りという意味ではない)


いつまでも実験を失敗していると研究は進まないので、当然モチベーションも下がり生活に支障をきたす。


そういったことを避けるために自分が気を付けていることは
「教わったことを自分にコピぺする」
まずはポジティブコントロールで行い、実験操作自体が精度よく繰り返し成功できるか訓練する。
基本的には繰り返し反復練習だが、うまくいかないときにやっと慣れてきて実験のキモが分かる段階になる。
それをクリアして初めて自分のものにしたという状態になり、履歴書に書ける。



研究の視野を広げ、深みや幅を持たせていい論文を書く

自分で身に付けた実験操作は他社の論文においても脳内でトレースできる。そうして結果の解釈や仮説の裏付け(証明)を理解することができる。
自分ならさらに何をするか、それともクリアな証明になっていると感心するかできるので、論文を読むというレベルが上がってくる


また、分野を超えたテーマや報告が近年は多い傾向にある。
私はもともと化学と生物が好きだったが、化学の方は有機化学がメインで物理化学や無機化学などはからきしだ。有機化学は生物と密接に関与しているため生化学や分析測定の方法論や原理などの理解が研究に役立っている。
私は分子生物系の出身(主に真核微生物でDNA,RNAより最近はタンパク質)でありながら化合物の精製や構造決定、生物活性スクリーニングができるというすっかり物取り屋さんになった。


生物の現象の解析に化学や物理、計算科学や統計などを組み合わせるため複合的な分野でもある。
そういった分野を組み合わせて新たな生命現象の発見(遺伝子やたんぱく質の機能など)や、現象を応用した工学的なアプローチ(新薬、ワクチンなど)からいい論文が生まれ、ひいては社会に貢献することができる。


企業や研究機関から求められる貴重な人材になる

上述のように多種多様な実験手法を習得し、学会発表や論文として成果を出しておくと仕事探しに有利になる
どうしても自分のいた分野に固執しがちだが、いざ踏む出してみると別の分野で自分のやってきたことを生かした研究や仕事が転がっている。


タンパク質を扱っている研究室が創薬展開がしたくて化学系研究者を採る、計算科学研究室がwet実験にする人分子生物系研究者を採る、新しい遺伝子を探索する分子細胞生物研究室が計算科学系研究者を採るなど、公募情報から察することができるしそういった話は普通にある。


だが確定的なことは無く、あくまで偶然である。
しかしその偶然やってきたチャンスに乗れるのかどうかは今までの自分にかかっている
今までの経験は裏切らないし、自分の自信となる根拠になるので精神的にも安定してくる




まとめ

このように研究に携わる人なら目の前の技術を習得し高めることで、自分の研究生活を充実させ論文としていい成果を出していき、就職にも有利になり自信がついています。
頑張っている姿勢や態度は必ず誰かの目に留まりますし、そういった関りから予期しないいい人生を送れるようにきっとなります。


書いていて自分も頑張ろうと思いましたまる。


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